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愛でお兄さんの悩み 10KB 虐待-普通 愛で ギャグ パロディ 虐待人間 愛護人間 ※登場人物みんなアホです 僕は愛でお兄さん。 ゆっくりが大好きで仕方ない人間だ。飼ゆ、ゲス、野良、野生何でも好きなのだが… 一向に減らないゆ虐、ぬる苛めに頭を悩ませている。 何とかして虐待好きな皆さんに、ゆっくりの愛らしさを理解してもらえないだろうか? ゆっくりの愛らしさを理解してもらえば、きっとこの世からゆ虐が減るはずでは? そう考えて、色々試してみようと考えた。 まずは知り合いの鬼威参達に集まってもらって、ゆっくりの愛らしさを説く事にした。 …何で知り合いが鬼威参なのかって? 彼らはゆ虐しなければ意外と普通の人だし、職場でも普通に溶け込んだりしててですね。 そんな彼らとはゆっくりの話題以外は普通に付き合えるんですよ。 まあ、酒の席でゆっくりの話題になって喧嘩になったりもしますが… そんな訳で鬼威参方に協力してもらって、 ゆっくりの愛らしさを理解して貰えるかどうかやってみようと思ったんですよ。 「で、皆さんにお集まり頂いたのは、これからゆっくりの愛らしさを知って貰って、 ゆっくりを好きになって頂こうかと思いましてですね…」 「…ってかさ、俺ら別にゆっくり嫌いじゃないぜ?」 「へ?」 「むしろ大好きだぜ!潰してしまいたいほどになあぁぁぁ!」 ………ふむ、これは困った。 鬼威参達はゆっくりが嫌いだから虐待しているのではなかったのか? うーむ、どうしようか? 「えっとですね…じゃあ、なぜゆ虐するんですか?」 「奴らの幸せそうな姿を見てると苛めたくなるんだ…まあ、不幸そうでも苛めたくなるけど」 「強気なゲスが悲鳴を上げて泣き叫ぶのが堪らなく好きだから…」 「野良はなんか汚いから」 結局色々理由つけて虐待してるんですね… ふむ…どんな種類のゆっくりが虐待されるのか、データでも取ってみる事にしましょうか? れいむの場合 「ゆゆっ!にんげんさんこんにちは!ゆっくりしていってね!」 「死刑」×3「どおしてそんなこというのぉぉぉぉ?」×2 「えぇー!いきなりですか?」 「俺、れいむ嫌いだし」 「俺はその揉み上げが気に入らん、ピコピコわさわさ鬱陶しいし見てるだけでイライラする」 「れいむ死ね…………ヒャッハー!もう我慢できないぃぃぃ!」 「やめでぇぇぇ!いだいぃぃぃ!!れいむのかわいいもみあげさん、ひっぱらないでぇぇぇ!!」 ふむ、れいむは人気なしか…だから虐待されるのかな?揉み上げそんなに鬱陶しいのかな? ………あっ!色々考えてたら虐待されてるし… しんぐるまざーの場合 「れいむはしんぐるまざーなんだよ!かわいそうなんだよ!だからあまあまちょうだいね!」 「れいみゅのおきゃーしゃんはちゅよいんだよ!いたいめみたくなきゃっちゃらいうこちょきいちぇね!!」 「親子揃って死刑」×3「どぼじでぞんなごどいうのぉぉぉぉぉ?!!」×3 「えーっと、なぜです?」 「しんぐるまざーとかゆっくりに言われてもね…意味わからんし」 「親子揃ってピコピコわさわさが鬱陶しい」 「れいむ死ね、親子揃って死ね………………やっぱり我慢できねえ!親子揃って足焼きだぁぁぁ!」 「ゆゆっ!なにするの?やめてね!はなしてね!……あづいぃぃぃぃ!やべろ!くぞじじぃぃぃぃ!」 「ゆ~ん♪おしょらをとんじぇるみちゃーい♪……ゆんやぁぁぁぁ!あちゅいよぉぉぉぉ!ゆっくちできないぃぃぃ!!」 うーん、親子物ならいけると思ったんだけどなー。何が悪いのかな?あまあま寄越せって言った事かな? この分じゃ、でいぶもだめそうだな………あら?なんか親子揃って泣いてるし…… まりさの場合 「ゆ!にんげんさんこんにちは!まりさはまりさだよ!ゆっくりしていってね!」 「とりあえず死刑」×3 「どぼじでぇぇぇ?!」×2 「まりさも駄目ですか?…どうして?」 「まりさは好きだよ……泣きながら叫び声を上げている姿がね…」 「その得意そうな顔がうざい、殴ってくれって言ってるようだ」 「とりあえず、れいむとまりさは潰しておけって言われてるし…………やっておくか」 「ゆわぁぁぁん!まりさのおぼうしかえしてよぉぉぉ!いだいぃぃ!までぃさのきゃわいいおべべがぁぁぁぁ!!」 ……普通に喋るまりさだから不味かったのかな?うーん…好きな子は苛めたくなるのかな? …潰しておけって誰に言われてるんだろう?……あら?いつの間にかまりさの目が無くなってるし… まりちゃの場合 「ゆふ~ん♪にんげんしゃんがいるのじぇ~♪まりちゃにみとれているのじぇ?きゃわいくっちぇごめんにぇ~♪」 「……死刑」×3 「どぼじでなのじぇぇぇぇ?!」×2 「…あのー…可愛くないですか?」 「可愛いよ?だから苛めるんじゃないか!」 「この自信たっぷりな態度がイライラする。」 「こいつ、自分から苛めてって言ってるみたいな物だろ?……だったらそれに答えてやらなきゃな!」 「ゆびゃぁぁぁん!いだいのいやなのぜぇぇ!ゆんやぁぁぁぁ!おぼうしさんもやさないでぇぇぇ!!」 …ふーむ、まりちゃならいけると思ったんだけど…可愛さゆえに苛められてしまうのかな? 可愛くってごめんねって言うから苛められるのかな?うーん………あぁ!まりちゃのお帽子がなくなってる! ちぇんの場合 「ゆっくりしていってね!ちぇんはちぇんなんだねー」 「有罪」×3 「わからないよぉぉぉぉ!!」×2 「皆さんちぇんですよ?猫耳好きじゃないんですか?」 「そう言われてもな…ちぇんだって所詮ゆっくりだし…」 「わからないよぉぉ!の声が大好きなんだよ、それを聞くにはやっぱり苛めるしかないだろ?」 「ってか、何でありすとか飛び越えてちぇん何だ?苛めてくれって言ってるのか?」 「いやぁぁぁぁ!わがならいぃぃぃぃ!しっぽさんひっぱらないでぇぇぇぇ!!!」 …うーん、ちぇんは猫だし中身チョコだしいけると思ったんだけどなー。 ってか、手ごろなありすが居なかったんだよなー。レイパー連れて来たらぺにぺに潰されそうだし…… あれ?ちぇんの尻尾が短くなってない?? 捕食種の場合 「うっうー!おぜうさまなんだどー!はやくぷでぃんをもってくるんだどー」 「死刑を持って望むほかない」×3 「なにいってるんだどー!」×2 「えぇ?おぜうさまですよ?どうして駄目なんですか?」 「憎たらしいだろ?どう見ても」 「れみりゃは胴無しも胴付も鬱陶しい」 「コイツ頭悪いしな…それに不細工だし…」 「う゛っう゛ーいだいんだどぉぉぉ!やめるんだどぉぉぉ!う゛ーざぐやーー!!」 これは手強いな、捕食種もだめなのかな?せっかく捕まえてきたのに……そんなに不細工かな?…… うーん………あら?おぜうさまの羽が無くなってるんだどー?! 希少種の場合 「じゃおじゃお?…じゃおぉぉぉぉん!」 「…うーん、めーりんはなぁ」×3 「じゃおぅ?!」×2 「あれ?めーりんは嫌いですか?じゃおじゃお可愛いですよ?」 「俺めーりんは虐待する気が起きないんだ…なんか面白くないしな、これは純愛で用じゃないのか?」 「じゃおしか喋らないしな…俺はゆんやーの叫び声が好きなんだよ」 「めーりんは何故かイライラもムラムラもしないってか、何でお前はゆっくりとシンクロして叫ぶんだ? 愛でだからなのか?その上さっきから何故に候補生贄ばかり連れて来るんだ?お前は本当に愛でなのか? 解ってやっているじゃないのか? 実は鬼威参予備軍じゃないのか?」 「貴方達だって皆揃ってるじゃないですか、鬼威参は皆心で繋がっているのですかぁぁぁ?! それに…それに……僕は鬼威参予備軍じゃありません!…うわぁぁぁぁん!」 「じゃお?じゃおおん?」 「あ、こら!逃げるな!てめぇ!めーりんは置いていけ!」 「やっと戻ってきたか、で次辺りは胴付じゃないのか?」 「うぅ…胴付は飼ってないんですよ…借りても来れなかったし…野良も居ないですしね…」 「俺は胴付は可愛がるぞ(性的な意味で)早くつれて来い!」 「まあ、胴付は苛める気が無いな…なんか人間みたいな格好がね…喋り方も普通だし…」 「ゆうかにゃんはどうした?早くつれて来い!たっぷり苛めてやるから(性的な意味で)」 「他の希少種やドスや胴付は無理だったんですよぅ…それにゆうかにゃん連れて来たら悪戯するでしょ?(性的に)」 「当然だろ?!」×3 「うぅ…そんなに自信もって言わないでください……替わりに取って置きを用意しましたから…」 ゲス&野良の場合 「ゆん?!なんなのぜ!このさえないにんげんどもは?まりささまのどれいしがんなのぜ?」 「くそじじいども!なにしてるの?かわいいれいむがおなかをすかせているんだよ!さっさとあまあまもってきてね!」 「判決、死刑!!」 「異議なし!!」×2 「なにいってるんだぜ?」 「あのーこれも駄目ですか?…野良とゲス夢のコラボですよ?」 「野良は汚いから駆除!ゲスは制裁だ!」 「…まったく…なんでも愛でれば良いってもんじゃないぞ!……これは良い生贄ですね」 「れいむ死ね!まりさ爆ぜろ!」 「ゆぎゃぁぁぁ!やべろくぞにんげん!まりざのおべべがぁぁぁぁぁ!ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」 「れいむのおりぼんさんかえしてね!くそにんげんはせいさいするよ!!…ゆぺぼっ!いだいぃぃぃぃ!」 うーん、この夢の組み合わせも駄目なのか?好きな人には堪らないのになぁ…… やっぱり汚いのが悪いのかな?ただのゲスにして置けばよかったのかな?………あーなんかすごい事になってる… 「えーお陰で色々解りました。で結果を発表します!…………鬼威参達はめーりんなら苛める意欲が起きないって事で、 ゆっくりを全てめーりんにしてしまえばゆ虐は行われないと結論がでました!!」 「たまたま俺達はめーりんを苛めないだけで、世の中にはめーりん苛めるのが好きな鬼威参も居るかも知れないぞ?」 「大体全てのゆっくりをめーりんにするなんて、出来る訳ないだろ?それにお前はめーりんだけで満足できるのか?」 「それに仮にめーりんだけになったら、今度はめーりんが苛められるかもしれないんだぞ?」 「うぅ…そうですよね…少しヤケクソになってました………あぁ、だめなんですかね? 鬼威参達にゆっくりを虐待するのを止めてもらう事は不可能なんでしょうか?」 「そう落ち込むな、こっちもおかげで色々解った事があるしな… そうだ、今から俺達のゆ虐に付き合えよ、良いだろ?こっちも付き合ったんだし」 「え…それはちょっと…それに僕はゆっくりの悲鳴を聞くのは嫌ですよ?苦悶の表情を見るのも嫌だし…」 「んーでもお前は愛でお兄さんだろ?だったらゆっくりのそんな一面も愛でてやらないと駄目なんじゃないのか? ゲスや野良は良くって叫び声とかは駄目なのか?それは差別じゃないのか?」 「うぅ……確かに言われた通りかも知れませんが……いやいや、でもなんか上手く騙されている気がしませんか?」 「そんなのは気のせいだ、それに俺達はお前の中に光る物を見た…気がする! 大丈夫だ、お前ならきっと立派な鬼威参になれる!」 「えぇーちょっと、僕はデスね鬼威参になる気はないんデスけど…」 「さあ、みんな!あの夕日に向かってヒャッハァァァァ!しようぜ!」「おうっ!」×2 「「「ヒャッハァァァァ!!!」」」 「どぼじでごんなごどになるのぉぉぉぉぉ?!!」 完 何故かアホみたいな話しか思いつかない自分です。 たまには純粋な制裁や虐待物でも書いてみたいんですけどね…… 徒然あき(ムシゴロウあき) 過去に書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 819 ムシゴロウ王国 ふたば系ゆっくりいじめ 826 ムシゴロウ王国2 ふたば系ゆっくりいじめ 828 ムシゴロウ王国3 ふたば系ゆっくりいじめ 831 ムシゴロウ王国~王国の仲間達~ ふたば系ゆっくりいじめ 835 罰ゲーム ふたば系ゆっくりいじめ 836 ショート ふたば系ゆっくりいじめ 841 ゆんセルク ふたば系ゆっくりいじめ 842 ハイテンション ふたば系ゆっくりいじめ 848 思いを伝えよう ふたば系ゆっくりいじめ 849 ゆんケストラ ふたば系ゆっくりいじめ 850 即興- ふたば系ゆっくりいじめ 856 ムシゴロウ王国5 ふたば系ゆっくりいじめ 861 ゆっくり草 ふたば系ゆっくりいじめ 863 めーリンガル ふたば系ゆっくりいじめ 869 とかいはにリフォーム ふたば系ゆっくりいじめ 876 ゆっくり草子 ふたば系ゆっくりいじめ 879 ムシゴロウ王国6 ふたば系ゆっくりいじめ 888 一週間 ふたば系ゆっくりいじめ 896 モチモチぷにぷに ふたば系ゆっくりいじめ 897 酔っ払い ふたば系ゆっくりいじめ 902 私はめーりんである。 ふたば系ゆっくりいじめ 912 ずばり、詰め合わせ 徒然あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ゆうかにゃんは愛でる(性的な意味で) -- 2016-12-26 07 27 24 俺も愛ではだがゲスを愛するのは流石にない というかゲスこそがゆっくりの中で一番下等な存在だからゲスが虐待されるべきでは? -- 2016-07-16 14 14 33 ↓まともで何が悪い -- 2013-09-06 20 44 41 胴無しれみりゃは可愛い -- 2013-07-31 14 33 40 めーりんは俺にくれ -- 2013-03-18 16 02 18 なんか気持ち悪い。才能ない。まともなssは書かないでほしい。 -- 2012-11-02 07 45 39 れみりゃは愛でろ。めーりんは好きではない。 -- 2012-04-08 20 37 24 一番下の人は・・・愛があるわ -- 2012-02-23 11 28 57 めーりんはかわいいよな 特に「じゃお」しか言えないのにがんばって何か伝えようとしてくるところとかが -- 2011-09-14 17 34 55 一番↓の以前に。胴付き(特にゆうかにゃん)を神聖視されんのがよくわからん、つか気持ち悪い -- 2011-07-06 05 33 30 「空飛ぶ不愉快」と呼ばれてるのを見た。たしかに今のイメージではそう呼ばれても仕方ない。 -- 2011-01-13 20 14 37 胴付きれみりゃが何故嫌われるか……頭悪そうなキャラ付けされたのが運の尽きだろうな 見てて腹が立つし問題起こすから制裁派もよろこぶ -- 2010-11-24 12 18 36 たしかにれみりゃだって胴付きなのになんであんなに嫌われてるんだか… でも一番下の人は正直すごく…気持ち悪いです… -- 2010-08-06 17 34 57 俺もれみりゃは愛でてほしい。が、君の情熱には負けるな・・・ -- 2010-08-04 20 53 23 れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。れみりゃは愛でろ。 -- 2010-07-10 21 24 54
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とくべつなあまあま 12KB 虐待 理不尽 野良ゆ 都会 現代 虐待人間 あっさりしみじみ虐待 ※独自設定垂れ流し ※ゆっくりが悲鳴ひとつあげないぬる虐待 「おはようございます。今日もですか?」 秋を終えつつある、早朝の街。静寂と寒さに張りつめた街の中。 新聞配達の青年に呼び止められ、年老いた男は振り返った。 「おお、おはよう。わしは今日も公園に行くところじゃよ」 にこやかに老人は答えた。 青年の視線は男の肩掛けのバッグへと向く。バッグの口からはペットショップの包装が見 える。 「正直言って、俺はどうかと思うんですけどね、あいつらに餌やるのって。あいつら、全 然かわいくないし」 「そうかのう。じゃがの、わしはあいつらがどうにも好きななんじゃよ……好きで好きで たまらないんじゃよ……」 老人はにこりと笑った。 穏和な、人のいい笑顔。それなのに、なにか青年は寒気を覚えた。理由がわからないその 感覚に、青年はしばし戸惑う。 「それじゃあの。お仕事、かんばってのう」 会釈をし、老人は去っていった。 青年はぶるり、と身を震わした。どうやら汗をかいていたところに立ち止まったものだか ら、身体が冷えたらしい。そのための寒気に違いない。だって寒気を感じる理由がない。 あんな人のいい老人は今時滅多にいないのだ。 それにしても、と青年は思う。 本当に変わった人だ。毎週日曜日、こんな朝っぱらからわざわざ公園に行って、ゆっくり に餌をくれてやるなんて、と。 とくべつなあまあま 「ゆゆ! おじいさんがきたよ!」 「おじいさん! ゆうう! ゆっくりー!」 「ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってね!」 街の一角にある自然公園。噴水のある広場は、早朝にも関わらず賑わっていた。 れいむ、まりさ、ぱちゅりー、ありす。大小さまざまなゆっくりたちがひしめいていた。 歓迎の言葉に、老人はにこやかに笑った。 生首饅頭ナマモノ、ゆっくり。その突然の登場から、五十年以上が経とうとしていた。 当初は身の程をわきまえない言動に迷惑な行動、異常な繁殖力と人々を悩ませたモノだっ た。だが、苛烈な駆除の繰り返しによって、人間に迷惑をかけるゲスゆっくりは街中には ほとんどいなくなった。 こうして老人を迎えるゆっくりたちも、野良生活に肌や髪やおかざりは薄汚れているもの の、その瞳は澄んで輝いている。 「さあ、今日もおいしいごはんを持ってきたぞい」 「ゆっくりーっ!」 「おじいさん、ありがとう!」 「ゆっくいしていってね! ゆっくりしていってね!」 老人が肩掛けのバッグからペットショップの袋――その中におさめられたゆっくりフード を取り出すと、ゆっくりたちは喜びの声を上げた。 老人は毎週日曜の早朝、こうして公園にやってきてはゆっくりたちに餌を与えているのだ。 初めはほとんどのゆっくりが老人の呼びかけに応えなかった。 世にゆっくりが現れ始めた頃と違い、現在の野良ゆっくりは警戒心が強く、人前に姿を現 すことは滅多にない。人前に不用意に姿を見せる愚かなゲスや間抜けなゆっくりが淘汰さ れ、利口なゆっくりが生き残った結果だ。 だが、老人は辛抱強く、毎週決まった時間にやってきてはゆっくりに餌を与えてきた。や がて、こうしてたくさんのゆっくりたちがここに姿を現すようになったのだ。 「さあ、食べなさい」 老人がゆっくりフードをばらまくと、ゆっくりが群がって食べ出す。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!」 「おかーしゃん、とってもおいちぃにぇ!」 「ゆうう、とってもゆっくいしたごはんさんだよおおお!」 老人は手慣れたものだ。ゆっくりたちが食べやすいよう、ゆっくりフードを満遍なく手際 よくばらまいていく。 その様は花咲かじいさんを思わせた。花咲かじいさんは灰をまいて枯れ木に花をさかせた が、この老人はゆっくりフードをまいて野良ゆっくりに笑顔を咲かせている。 野良ゆっくりの生活が過酷なのは今も昔も変わらない。老人の持ってきたゆっくりフード は高級なものではない。それでも野良が滅多に口にすることのできない、栄養満点でゆっ くりの舌を肥えさせすぎることなく食欲と満足感を与える逸品だ。 やがて、老人の持ってきた全てのゆっくりフードは食べ尽くされた。 「おいしかったね! ゆっくりできるね!」 「ゆうう、ゆっくり~」 「みんな、おじいさんにおれいをいおうね!」 ゆっくりたちは一週間ぶりの満足感に浸りながら、それでも感謝の気持ちは忘れていなか った。 「おじいさんありがとう! ゆっくりしていってね!」 何十匹ものゆっくりがきちんとそろってお礼を言う。こうしたとき、全員そろって一言一 句乱れることなく言えるのはゆっくりの特徴だ。 「みんな、今日もとってもいい子たちじゃのう。ゆっくりしているのう」 そんなたくさんの感謝の言葉に、おじいさんはにこにこと柔和な笑みを返す。そのゆっく りとした様子に、ゆっくりたちはますますゆっくりするのだった。 そして、ゆっくりたちはじっと老人を見つめる。その瞳は期待の光で輝いている。 「それじゃあいつもどおり、この中の一匹だけに『とくべつなあまあま』をあげるぞい!」 「ゆわああああああああい!」 老人の言葉にゆっくりたちは色めきたった。 老人はいつもゆっくりフードを与えた後、こうして一匹だけに『とくべつなあまあま』を くれるのだ。 ゆっくりたちはじっと黙って老人を見つめる。自分によこせと騒いだりする悪いゆっくり は決して選ばれない。だからゆっくりたちは静かにじっと、待ち続ける。 そんなゆっくりたちを、老人は一匹ずつじっくり眺めていく。 そして、ついに決めた。 「……よし、今日はそこのれいむにしようかのう」 「ゆうう! おじいさん、ありがとう!」 「よかったね! れいむ!」 「ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってね!」 喜びに震えるれいむ。周りのゆっくりたちも自分のことのように喜ぶ。現在の野良には善 良な個体が多い。ゆっくりは弱くて脆い。過酷な野良生活で生き残るには協力が必須であ り、身勝手なゲスが淘汰されたためである。 老人は選び出したれいむを優しく持ち上げた。 「ゆ~、おそらをとんでいるみたい~♪」 現在の街に隠れすむ野良は、人間にこうしてやさしく持ち上げてもらうことなど滅多にな い。浮遊感にれいむはご満悦なご様子だった。 そのしあわせな光景に、まわりのゆっくりたちもまた微笑んだ。 そして、老人はゆっくりたちの並ぶ前に立つ。 「さあ、れいむ。おくちを大きく開けるんじゃ」 「ゆ! ゆっくりりかいしたよ。あ~ん……」 ゆっくりたちからはれいむの後頭部しか見えない。だからいつも、ゆっくりたちは選ばれ たゆっくりがどんなものをもらっているのか知らない。 『とくべつなあまあま』が、なんであるか知らない。 選ばれたれいむは、どきどきしながら口を開け、今か今かと待っていた。 夢にまでみた『とくべつなあまあま』。それはいったいどんなにおいしいのだろう。どれ ほど「しあわせー」なのだろう。れいむの餡子脳はしあわせな想像で沸騰してしまいそう だった。 だから、次に起きたことをまったく理解できなかった。 老人の手が素早く喉の奥まで滑り込んできた。 ゆ、と声を上げる間もなく、手はれいむの舌の根本を掴んだ。 そして、れいむの舌はぐるりとねじられ、ぶつりと根元からちぎられた。 「~~~~~~~~~~っ!」 れいむは悲鳴を上げようとした。 しかし、老人に阻まれた。舌をねじってちぎった手はすでにれいむのあたまのてっぺんに ある。その手と、れいむのあんよを持った手。それらに上下から押さえつけられて、口を 開けられなくなってしまったのだ。 声をあげる代わりに、れいむは震えで苦痛を示した。 震えは二つの動きから成った。 一つは、激痛による痙攣のビクンッ、ビクンッ、という動き。 もう一つは、ちぎられたばかりの舌が口の中で暴れて、口の中でぶつかって生じる振動に よるビクッ、ビクッという動き。 ビクンッ、ビクンッ、ビクッ。ビクンッ、ビクンッ、ビクッ。ビクッ、ビクッ、ビクンッ。 二種類の動きからなる奇妙な震えだった。 モミアゲもめちゃくちゃに動いている。 そんなれいむに、老人はそっと囁いた。 「……おくちをぎゅっと閉じるんじゃ。そうせんと、舌さんが二度とくっつかなくなるぞ」 れいむの餡子脳は痛みの激しさと唐突さのあまり、現状をうまく認識できないでいた。 れいむを見つめる老人は、いつもの微笑みを浮かべている。ゆっくりしている。ゆっくり の本能はよりゆっくりとしたことを優先する。だから、わけがわからなかったけれど、老 人の言葉を信じてぎゅっと口を閉じた。それでも痛くてたまらなくて、れいむはぼろぼろ と大粒の涙を流した。 れいむが口をしっかり閉めたことを確認すると、老人はすばやくれいむのりぼんに安全ピ ンをつけた。 そして、れいむをくるりと反転させ、ゆっくりたちへと向けさせた。 「みんな! 『とくべつなあまあま』を食べて、れいむは泣くほどおいしいと言っておる ぞ!」 「ゆううう、れいむ! よかったね!」 「ゆっくり! ゆっくりしてるね!」 激痛の震えも、苦痛の涙も、なにが起きたか見ていないゆっくりたちには伝わらない。信 頼している優しい老人の言葉の通り、れいむがゆっくりしているものと信じ込んでいる。 「……はやくおうちに帰るんじゃ。おうちでゆっくりせんと、舌さんはくっつかんぞ?」 ほかのゆっくりに聞こえないよう囁くと、老人はれいむを石畳の上に降ろした。 激痛に苦しむれいむは、老人の言葉だけを頼りに一目散で駆けだした。泣きながら、震え ながら、まるで痛みから逃げようとするように必死に跳ねていった。 「ゆうう! れいむとってもげんきだよ!」 「あまあま、とってもおいしかったんだね! よかったね!」 それを見るゆっくりたちはのんきな様子だった。 これは何度も見たことのある、ありふれた光景なのだった。 「さあ、おまえらももう帰るんじゃ。あんまりここでゆっくりしとると、怖いおにいさん が来るかもしれんでのう」 老人の言葉が締めになった。 「おじいさん、ありがとう!」 「おいしかったよ、おじいさん!」 「おじいさん、ゆっくりしていってね!」 感謝の言葉を残し、ゆっくりたちはそれぞれ散っていった。ゆっくりにしてはなかなか素 早いその様子は、街に住む野良ならでは、と言った感じだった。 老人は満足げにそんな様子を眺めた。 「さて、わしも帰るかのう」 そして、老人も歩きだした。 腰をたたきながら気怠げに、しかしその顔には晴れわたった笑みをたたえて。 老人は、若い頃からゆっくりの虐待を趣味としていた。その趣味は長続きし、老後もゆっ くりを虐待して過ごそうと考えていた。 だが、それは難しかった。 老人は身よりのない独り身、年金でどうにかこうにか細々と暮らすといった感じだった。 そうすると、ゆっくりが手に入らない。昔はゆっくりなど簡単に捕まえられたものだが、 最近は野良も警戒心を増してすっかり姿を見かけなくなってしまった。野生のゆっくりを 捕まえる為に山へ入るというのも老いた身には厳しい。ペットショップの安売り品を買う にしても、収入が限られた今ではあまり気軽には買えない。 ゆっくりは二匹いれば簡単に増やせるものの、維持費がかかるし手間もかかる。 そもそも、若い頃のように凝った派手な虐待は、老骨には厳しく、楽しさより大変という 念が強かった。 そこで考えたのがこの虐待だ。 毎週決まった曜日、決まった時間に野良があつまるよう餌付けする。ばらまく餌はペット ショップの特売品で、金は大してかからない。 そして、集まったゆっくりのうち一匹だけ選び、舌を根本からひっこ抜き、おうちに帰ら せる。このとき「口を開けずおうちでゆっくりすれば治る」と吹き込む。それはあくまで その場で悲鳴を上げず、とっととおうちへ帰らせるためだ。いくらゆっくりが思いこみの ナマモノと言っても、そんなことで引っこ抜かれた舌が治るはずもない。 ゆっくりの舌は人間の手にあたる。それを失うのは野良としては致命的だ。 また、舌は食べ物をのどの奥まで送り込む役目も持っている。それが根本から無くなるの だから、ものを食べることすらできなくなる。 窮状を仲間に訴えようにも舌がないのだからまともに喋れない。たとえ口の中を調べられ、 舌がないことに仲間が気づいたとしても、老人に結びつく可能性は低い。そのためにすぐ に家に帰らせたのだ。真相が発覚するまでの時間差が老人の原因だと考えさせるのを阻害 する。 そのため、老人はツガイのいない、独り身のゆっくりを選ぶ。虐待経験の長い老人は見た だけでそのくらいは区別がつく。 老人の予測では、舌を抜かれたゆっくりは、ほとんどが激痛のまま誰に助けも求められず ひっそりと死ぬ。 毎回目印に安全ピンを飾りにつけてやるが、今までそれをつけたゆっくりが日曜の朝、公 園に再びやってきたことはない。 「そういえば、あいつは違ったのう……」 老人が思いだしたのは、ある街角で襲いかかってきたまりさだ。おぼうしの安全ピンは間 違いなく老人のつけたものだった。 そのときは、たまたま近くを通りかかった「親切な青年」がゆっくりをたたきつぶしてく れた。 声にならない悲鳴を上げ、無念の籠もった目を向けながら、まったく関係のない人間につ ぶされるまりさ――その光景は、自分で虐待するのとはまた違った悦びを老人に感じさせ てくれた。 「またああいうことがあれば楽しいんじゃがのう」 老人は笑みを深くした。 毎週日曜の早朝。ゆっくりの舌を引き抜く。 次の日曜まで、舌を抜かれたゆっくりがどう苦しむか想像して楽しむ。 それが老人の今の虐待。 大して金もかからず、老いた身でも無理なくでき、しかも長期間にわたって続けられる、 のんびりとした虐待。 退屈で暇な時間の多い老人の生活を潤す、甘み。 老人にとっての、それが『とくべつなあまあま』だった。 了 by触発あき ・過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 163 バトルゆ虐! ふたば系ゆっくりいじめ 172 とてもゆっくりした蛇口 ふたば系ゆっくりいじめ 180 ゆっくりばけてでるよ! ふたば系ゆっくりいじめ 181 ゆっくりばけてでるよ!後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 199 ゆっくりたねをまいてね! ふたば系ゆっくりいじめ 201 ゆっくりはじけてね! ふたば系ゆっくりいじめ 204 餡小話の感想れいむ・その後 ふたば系ゆっくりいじめ 211 むかしなつかしゆーどろ遊び ふたば系ゆっくりいじめ 213 制裁は誰がために ふたば系ゆっくりいじめ 233 どすらりー ふたば系ゆっくりいじめ 465 おぼうしをおいかけて ふたば系ゆっくりいじめ 469 おぼうしをぶん投げて ふたば系ゆっくりいじめ 478 おぼうしのなかにあったもの ふたば系ゆっくりいじめ 513 ネリアン ふたば系ゆっくりいじめ 534 ラストれいむロストホープ ふたば系ゆっくりいじめ 537 地べたを這いずる饅頭の瞳に映る世界 ふたば系ゆっくりいじめ 574 けがれなきゆっくりパーク ふたば系ゆっくりいじめ 596 復讐の為の人生なんて nue010 anko705のあの人の人生 上記より前の過去作品一覧は下記作品に収録 ふたば系ゆっくりいじめ 151 ゆっくりみわけてね! 触発あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る じいさんwwwwwwwwwwwwww -- 2015-11-29 09 06 45 老後はこんな感じに生きたいな。 …まずゆっくりがいない訳だが。 -- 2012-10-18 01 09 56 じいさんに乾杯 -- 2012-07-23 15 07 48 じいさん、先輩すぎるwww -- 2012-07-20 23 16 51 いつか家族持ちのゆっくりを虐待する術も編み出してほしいな。 -- 2011-03-05 00 11 52 しぶいなあ、大人の虐待だね -- 2011-03-04 15 46 35 なるほど、ゆっくりフードは寄せ餌なのかw 家庭をもってるゆっくりには無害で優しいおじーさんなんだろうな~ -- 2010-10-19 17 46 55 ゆっくりした虐待だなぁ じいちゃん長生きしていってね!! -- 2010-09-30 06 34 12 ゆっくりできないくそじじいはえんまさまにしたさんをひっこぬかれてね!! -- 2010-07-17 03 11 43 こういうのいいなあ・・・。 -- 2010-06-10 01 48 00
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藪の中から 12KB 虐待-普通 野良ゆ ゲスやでいぶより、自分はこの手のゆっくりが癇に障ります 友人と待ち合わせしている男の前に、ゆっくりが現れた。 道を挟んだ向こうの薮の中から出てきたようだ。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 れいむとまりさ。 一番ポピュラーかつ面白味のない二匹だ。 男はその挨拶を無視した。視線を合わせる気すらなかった。野良のゆっくりに関わるとろくな事がないからだ。 関わるくらいならいっそ潰してしまえ。ただし加工所に後始末を頼め。 この地域のそんなルールを、男は心得ていた。 これが他のゆっくり――例えばありすやぱちゅりーだったとしても、もちろん同じことだ。 しかし、もし万が一相手が希少種だった場合はすぐに捕まえるべきだ。 そして飼うなり売り飛ばすなり、虐待するなり好きにしろ――これも地域のルールだった。 男とゆっくりの間を、若い女が通りすぎていった。 彼女がゆっくりに向けて侮蔑の視線を送ったのを、男は見た。 「ゆっくりしていってね! れいむはれいむだよ!」 「ゆっくりしていってね! まりさはまりさだよ!」 自己紹介なんてしてもらわなくて結構だ。おまえらと仲良くする気なんてない。 そんな意味を込めて男は、ちっ、と舌打ちした。 それにしても――なんだってこいつらは、見ればわかることをいちいち口に出すんだろう。 今まで幾度となく考えた事だが、もちろん答えはわからない。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 返事を期待しているのだろう。じっと見つめてくるが、男はあくまでも無視する。 「ゆっくり! していってね!」 「ゆっくり! していってね!」 ――しつこいな。 男は苛立った。 つくづく思う。相手をしてもしなくても他人を苛立たせる存在だ。 普段ならば、無視していれば適当な所で帰ってくれるものなのだが――。 「むしだってさ!」 「おお、こわいこわい」 二匹が初めて「ゆっくり」以外の言葉を発する。 あまりにも癇に障るその言いぐさに、男はついゆっくりの方を見てしまった。 「ゆっくりにらみつけたよ!」 「おお、こわいこわい」 二匹はそう言ってニヤニヤ笑う。人の神経を逆撫でして逆撫でして、それでもあまりある表情だ。 男の頭と腹の中が一瞬で熱くなった。 目の前にいるゆっくりは今時珍しいタイプなのかも知れないと、男は思った。 現在のゆっくりは語彙も表情も豊富で、人間ともそれなりの会話ができる。 もっとも、相変わらず話の通じないことも多いし、その存在を含めて常識外れなのは変わらないのだが――。 しかし最初期の、この世に発生した直後のゆっくりは、それこそ「ゆっくりしていってね!」くらいしかまともに話すことができなかった。 表情もニヤニヤと人をバカにしたようなもので固定だ。 うれしい時はうれしそうに「ゆっくりー!」だし、苦しい時もうれしそうに「ゆっくりー!」だ。 たとえ死にそうな時でもそれは変わらない。うれしそうに「ゆっくりー!」と死んでいく。 同じ口調の同じ言葉でも、ゆっくりはゆっくりなりの独特の微妙なニュアンスを表現していた――らしい、としか人間には言えない。 ゆっくり以外の生物にはとうてい理解不能な感情表現だった。それは正しく「単なる鳴き声」だ。 そして、 「あくまでもむしだってさ!」 「おお、こわいこわい」 その言動から察するに、男の目の前にいる二匹は初期と現在、その過渡期にあったゆっくりに近いと言える。 進化――などと男は言いたくなかったが――途中の矮小な餡子脳では、感情と表情の処理が追いつかなかったのだろう。 かろうじて「ゆっくり」以外の言葉を発するようにはなったものの、感情の表現はとても十分とは言えなかった。 相変わらず、どんな時でも笑みを浮かべている。 さらに決定的に語彙が足りないから始末に終えない。とにかく何を考えているのか、何を言いたいのかがわからないのだ。 例えば先ほどの「あくまでもむしだってさ!」を今のゆっくり風に訳すなら「れいむたちをむししないでえええええ!」なのかもしれない。 「おお、こわいこわい」は「ゆんやあ! まりさこわいんだぜえええええ!」なのかもしれない。 同じゆっくり相手ならまだしも、人間にこれを理解しろというのは無茶だろう。 なまじ増えた語彙は「単なる鳴き声」という概念を忘れさせ、ともすれば人間に「ひょっとしたら意思の疎通ができるのではないか?」という錯覚を抱かせた。 そう思って話しかけても、返ってくるのはもれなくニヤニヤヅラをともなった、何とも要領を得ない返答――。 これに腹を立てる人間は少なくなかった。いや、非常に多かった。 いわゆる『虐待お兄さん』なる存在が確認され始めたのがちょうどこの過渡期だったことからも、それはよくわかるだろう。 「ゲラゲラゲラ!」 「ゲラゲラゲラ!」 こいつら――。 なぜか大爆笑しているれいむとまりさを前に、男も今、腹を立てていた。 男もご多分に漏れず――特別『虐待お兄さん』というわけではなかったが――この種のゆっくりが大嫌いだった。 おそらく以前より嫌悪感は強くなっている。 それなりの会話が可能になっている今のゆっくりに馴染んでしまった分、その腹立たしくふてぶてしい態度が一層際だって見えるからだ。 単なる先祖帰りなのか、それとも単にバカにしているのか、その辺りの判断がつかない所も質が悪い。 確かに『ゲス』や『れいぱー』、『しんぐるまざー』など、真に害悪と呼べるゆっくりは現在の方が多いだろう。男もそれは理解している。 自分勝手なのも重々承知しているが、この嫌悪感は理屈ではないのだ。 「だんまりだってさ!」 「おお、しずかしずか」 二匹には目の前から消えてもらうことにした。無視を決め込もうとしたが仕方ない。 待ちぼうけを食わされていることもあり、男は少々虫の居所が悪かった。 男はその場で、どんっ、と足を踏みならした。所詮はゆっくり、恐がって逃げると思ったのだ。 しかしその考えは甘かった。 「どんっ! だってさ!」 「おお、びっくりびっくり」 一瞬ビクッとしたものの、その場から動くことはせず、相変わらずニヤニヤしている。 ひょっとしたら恐くて足がすくんでいるのかもしれないが――その言葉と表情からはまったく読みとれない。 読みとれないので、男はとりあえず石を投げてみることにした。足もとの小石を拾い、下手投げで二匹の前に軽く放る。 二匹はやはり体をビクッとさせつつ、 「いしをなげたよ!」 「おお、こわいこわい」 なおも笑っている。 面倒なので当ててやろう。男は小石を二個、立て続けに投げた。今度は上からだ。――見事命中。 「ゆっくりいたいよ!」 「ゆっくりやめてね!」 言葉に反して、その表情と口調はあくまで不敵だ。挑発的とも言える。 あたかも「にやにやにや、いたいよにんげんさ~ん」、「やめてよ~う、へらへらへら」と、男をあざ笑っているかのようだ。 いや、あざ笑っているのだ。そうに違いない。 勝手に確信した男はさらに小石を見舞った。幸い砂利道なので、小石には事欠かない。 鷲掴みにした小石を何度も何度もぶつけると、やがて二匹は、 「やめでねっ! いだいよっ! ゆっぐりでぎないよっ!」 「やめであげでねっ! れいぶがいだがっでるよっ! まりざもいだいよっ!」 苦しそうに――とはとても言いがたい、涙こそ流しているが、むしろ楽しそうな声で呻きはじめた。 「れんぞぐでなげでぐるよ!!」 「おお、いだいいだい!」 いつの間にか、れいむの右目は潰れ、まりさの口からは餡子が漏れだしている。 それを確認して、男は手を止めた。二匹がこれからどんな反応を示すのか見てみたかったのだ。 すると二匹は、 「ゆっぐりざぜでね! れいぶをゆっぐりざぜでね!」 「ゆっぐりざぜでね! まりざをゆっぐりざぜでね!」 と、怪我のためか幾分ぎこちない足取りで男に近づいてきた。 傷ついていようが死にかけていようが、あくまでも笑顔だ。 「ゆっぐり! ゆっぐり!」 「ゆっぐり! ゆっぐり!」 文字どおりゆっくりと近づいてくる。男は「ゾンビー」という言葉を思い出した。 薮の中に逃げ帰ればいいのに、なぜそうしないのか。 ひょっとしたら命乞いのつもりなのかも知れない。下手に逃げるより、助けてもらった方が賢明だと思っているのだろうか。 今のゆっくりなら、さしずめ「ごべんだざい! ゆるじでぐだざい!」とでも言うだろう。――もっとも、これも鳴き声なのだが。 二匹はついに男の足元にまで来た。 「あいさつしたけっかがこれだよ!」 「ごらんのありさまだよ!」 ところどころ表皮が破れ、また黒ずんでいる二匹の、その「ぜんぜんきいていないよ! ばーかばーか!」とでも言わんばかりの表情と口調に、男の体が反射的に動いた。 まず、れいむを蹴った。 「おそらをとんでいるみたい!」という楽しそうな声を発しながら、れいむは薮の中に消えた。 続いて「ゆゆうっ! れいぶうううう!!」と涙を流しながら笑っているまりさも、薮の中に蹴り込んだ。 その際、まりさが「おびょらおっ!」という意味不明な声を発したのは、これは男の爪先が口にめり込んでいたためだ。 「ふうっ!」 男は短く息を吐いた。 ここまでする気はなかったのだが、ついやりすぎてしまった。 あの手のゆっくりはどうにも駄目だ。 まだ腹の虫が納まらない。靴の先についた餡子を見て、さらに頭に血が上りそうになった。 友人がやってきたら、少し八つ当たりしてやろうか。約束に遅れているんだ。たまには多少強めに出ても構わないだろう。 男は自分にそう言い聞かせて、気を鎮めた。 薮の中から、またれいむとまりさが現れた。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 先ほどの二匹と同じ表情、同じ口調。違うのは小綺麗になったその体くらいだ。 男は思わず、痛めつけた二匹が薮の中で風呂にでも入って、それからまた外に出てきたのかと錯覚しそうになった。 「ゆっくりしていってね! まりさはまりさだよ!」 「ゆっくりしていってね! れいむはれいむだよ!」 違うところがもう一つあった。声を発する順番だ。 先ほどとは逆に、最初にまりさ、次にれいむという順になっている。 「むしだってさ!」 「おお、こわいこわい」 問答無用だ。 男はまりさに向かって石を投げた。石は、汚い帽子のつばに当たった。 つばの奥から、まりさはニヤけた視線を男に送っている。 「もんどうむようだってさ!」 「おお、やばんやばん」 れいむに石を投げると、これは眉間のあたりに直撃した。 れいむの体が後ろにのけぞる。 「のうてんちょくげきだね!」 「おお、いだいいだい」 とても痛がっているとは思えない口調と表情だ。 キリッとつり上がった眉毛に、不敵な笑みをたたえた口元。 今まさに危険が迫っているというのに、なんでこうも自信に満ち満ちているのだろうか。 これが潰れた饅頭生首でなかったら、むしろかっこいいとさえ言えるかも知れない。 何となくムカついたので、男は先ほどと同じく石つぶての雨をお見舞いしてやる。 「いだいっ! いだいよっ!」 「ゆっぐりでぎないっ! ゆっぐりでぎないよっ!」 二匹は涙を流しながら笑って――すでに爆笑に近い声をあげている。 近づいてきたら今度も蹴飛ばしてやろうと思っていたのだが、二匹は自分から薮の中に戻っていった。 その際も、 「とんだにんげんさんだね! ゲラゲラゲラ!」 「ゆっくりできないね! ゲラゲラゲラ!」 神経に障る捨て台詞を忘れない。 語彙と表情が致命的なまでに欠落しているだけで、必ずしも悪意を持っているわけではないとはわかっている。 それでも、腹の底がどんどん熱くなっていくのを、男は感じていた。 予感はあった。 薮の中から、三度れいむとまりさが姿を現した。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 また鳴き声の順番が変わっているが、そんなことはどうでもよかった。 「ゆっくり――」 鳴き終わる前に男はれいむに近づき、おもむろに踏みつけた。 「じでびゅっ!?」 れいむの目から口から、あにゃるから吹き出す餡子で、男のズボンや靴が汚れたが、それすら気にならなかった。 「もっどゆっぐり」 その断末魔を遮るように、男は二度三度とれいむを踏み続ける。 目が潰れ、揉み上げがちぎれ、赤いリボンは頭皮と髪の毛ごと地面に落ちる。 「れいぶううううううう!?」 まりさの楽しそうな絶叫が響く中、れいむは静かになった。 男は餡子まみれの足をれいむから上げ、まりさを見た。 まりさはニヤニヤしながら男を見上げ、涙を流している。 人を小馬鹿にしたような、それでいて媚びているような笑みだ。 「ぎゃくさつだってさ!」 男はまりさの帽子をつまみ上げた。 「おぼうしさんっ!? ゆっくりできないっ!」 帽子を追うように飛び跳ねるまりさの横っ面を思いきり蹴った。サッカーで言うボレーシュートの格好だ。 「おそらをとんでいるみたい!」 低い軌道で宙を舞ったまりさは、顔面から地面に激突し、そのまま砂利道を滑った。 男はまりさに近づく。帽子はすでに薮の中に放った。 うつ伏せになっているまりさを足で蹴り起こしてやる。 まりさの顔面はところどころ破れ、餡子がこぼれ出している。砂利に激しくこすられたのだ。無理もない。 「ゆっぐりじでいっでね!」 それでもなお笑っているまりさの顔面を、男は一息で踏み抜いた。 断末魔の定型句は聞こえなかった。口が潰れているからだ。 その代わりとばかりに、まりさは尻を二度三度振って、そして動かなくなった。 少し気が晴れて、ふう、と息を吐いた男に、 「よう、兄ちゃん、やってんなあ!」 見知らぬ中年男が声をかけてきた。 男は愛想笑いを浮かべた。 野良ゆっくりを潰す人間など、この辺では珍しくもないが、ムキになったところを見られて決まりが悪くなったのだ。 「その薮の中、ゆっくりの野郎がいっぱい住み着いちゃってなあ」 中年男は苦虫を噛み潰したような顔で言い、「希少種ならまだしも」と付け加えた。 「そのうち加工所に連絡しようと思ってたトコなんだよ――ほら、あそこにもいた」 中年男が指差す方を見ると、四組目のれいむとまりさがいた。 男は早足でゆっくりに近づき、勢いそのまま、二匹を薮の中に蹴り込んだ。 「おそらをとんでいるみたい!」 「おそらをとんでいるみたい!」 そして自分自身も薮の中に飛び込む。 ズボンや靴だけでなく、上着や顔も餡子まみれになってしまうだろうが、もうどうでもいい。 友人との待ち合わせも関係ない。 「兄ちゃん! 終わる頃になったら加工所に後始末頼んでやっからよ!」 背後から聞こえる楽しそうな中年男の声に、男は一言、 「ヒャッハー!」 とだけ応えた。 (了) 今回から「藪あき」を名乗らせていただきます。 コンゴトモヨロシク…… 以前書いたもの…… ふたば系ゆっくりいじめ 525 犬 ふたば系ゆっくりいじめ 532 川原の一家 ふたば系ゆっくりいじめ 554 ゴキブリ(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 555 ゴキブリ(後編) ふたば系ゆっくりいじめ 569 ねとられいむ ふたば系ゆっくりいじめ 622 格子越しの情景 ふたば系ゆっくりいじめ 654 奇跡の朝に ふたば系ゆっくりいじめ 715 下拵え ふたば系ゆっくりいじめ 729 ある日の公園で ~the Marisas and men~ ふたば系ゆっくりいじめ 740 彼女はそこにいた ふたば系ゆっくりいじめ 759 Eyes ふたば系ゆっくりいじめ 780 そして扉は閉ざされた 挿絵 by車田あき トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 「おお、○○、○○」ってきめぇ丸専用の語彙だと思ってたわ -- 2011-07-24 01 21 27 絵、未完成じゃね? -- 2011-01-21 22 13 24 なんか絵が…あんまり話と関係無い希ガス -- 2010-09-05 01 23 13 お兄さん沸点が低いな。 -- 2010-07-11 01 35 10
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いろいろと経緯は省略するが、俺の目の前にゆっくり霊夢の一家がいる。 もちろんグチュグチュして楽しむために見つけたものだ。 「ゆゆ!おにいさんやめてね! あかちゃんたちはれいむがまもるよ!」 ぷりぷり怒ったバカ親が、頭の悪さ全開で威嚇をしていた。 その背後には5匹ほどの赤ゆっくりがいる。 まりさ種とれいむ種がいるのだが、親れいむのパートナーはいない。 どうせ、くだらないことで死んだのだろう。 「うっせーわボケナスが! お前ら二度とゆっくりでなくしてやるぜえっ!」 たまには親を先に殺して赤ゆっくり共を嬲ってやろう。 そう思って拳を振り落とした。 が。 「いでえええ!!」 拳には、やわらかい皮ではなく、硬くて重い鉄の反発が返ってきた。 「ゆー!さしゅがおかーしゃん!」 「さしゅがだね!」 「おかーさんはゆっくちちてるね!」 よく見ると、さっきまで普通のゆっくりだったれいむが、灰色になっていた。 交尾で力尽きたのとは違う。 まるで鉄の塊だ。 しばらく見ていると、まるで氷が解けるかのようにれいむは元の色に戻った。 「ゆゆ!アストロンだよ!おにいさんなんかぜんぜんこわくないよ!ゆっくりりかいしてね!」 「ア・・・アストロンだと・・・っ!?」 アストロン。 要するに、鉄化して相手の攻撃を受け付けないようにする魔法だ。 このれいむはアストロンを使えるらしい。 糞生意気にも。 「ゆゆ!あかちゃんたちにもアストロンだよ!ゆっくりかたまってね!」 れいむが赤ちゃん達に振り返ると、瞬く間に赤ゆっくり5匹が鉄の塊になってしまった。 「ゆふ!これでおにいさんはあかちゃんたちをいじめられないよ!ゆふふ!」 得意気な顔で笑うれいむがムカついた。 なのでバッグからハンマーを取り出すことにする。 「ゆ?そんなのいみがないよ!ゆっくりりかいしてね!」 「うるせーボケが!ぶっ潰したるわ!」 ガンガンガン。 金属を叩く音が辺りに響く。 だが、赤ゆっくりは既に鉄の塊。 まるで形が変わらない。 「ゆふ!あたまのわるいおにいさんだね!ゆっくりあきらめてね!」 その言葉に腹が立った俺はさらにハンマーを振った。 ガンガンガン。 ガンガンガン。 ガンガンガン。 ガンガンガン。 ガンガンガン。 ガンガンガン。 叩いていたのは、鉄製赤れいむ。 それがだんだんと形を変えてきた。 ハンバーグのようになり、横に広がる。 さらに叩き続けると、CDくらいにまで延びた。 「ゆぁあああああ!!!?れいむのあがぢゃんがぺらぺらになっぢゃっだぁああ!?」 もはや赤ちゃんというか、鉄のCDとなったものに泣きつくれいむ。 俺はそんなれいむを蹴とばし、残った4匹の鉄製赤ゆっくりを泉に入れた。 「アストロンがとけたら、みんな死んじゃうね!ゆっくりしんでね!」 バカみたいに騒ぐれいむをおいて、おれは家に帰った。 今度はハンダゴテでも持っていこうかな。 おわり。 ぼくのさいきょーのゆっくりを書きたかった。 今は反省している。 作:ユユー このSSに感想を付ける
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【FAMILY COMPUTER】 作成準備中
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私は彼の近くにいると、いられると思っていた。 他人を拒絶する彼の側で、彼と一緒にいたいと思っていた。 気付いたらその距離は開いていくばかりで。 彼の心は遠くに消えて見えなくなっていくばかりで。 何時の間にか、私は彼を遠くから見つめているだけの存在。 そんな、認識されているかいないかもわからないような私。 「桜田君……」 彼のことを想うだけで、胸が傷んだ。 きっと私は生涯この想いを抱えて生きていくに違いない。 教室で一人物思いに沈む私に、元気一杯の声が掛かった。 「トモエー一緒に帰ろうー」 「ええ、そうね」 狡賢い私が醜い私を押し隠す。だって言える筈がない。 こんなに無邪気に私を慕う少女にすら、私は嫉妬していただなんて…… …… 誰かと触れ合うことなんてなかった彼が、気付けば人気者。 不思議なものだと思った。変われば変わるものなのだ。 周囲を取り巻く少女たちを鬱陶しげに追い払おうとする彼は。 それでも、昔より遙かに楽しそうに笑うようになったと思う。 だからきっとそれは彼女たちのお陰で、だからこそ私は哀しかった。 幼い頃から側に居たというのに、私は彼に何をしてこれただろう。 「……馬鹿馬鹿しい」 詮無いことだと思考を振り払い、席を立った。 考えれても考えてもネガティブな方向へ向かうだけだから。 「あれ、柏葉か」 「あ……」 図書室で一人宿題を片付けていると、彼が現れた。 偶然、ではない。自分自身、少なからず打算があってここにいる。 煩わしくなると、周囲から離れて図書室に来る癖は変わっていないらしい。 「こんな所で宿題か」 「悪いかな?」 「いや、別に」 冷静を装って、特に会話を続ける事もなく宿題を再開した。 ちらりと見れば、彼は何かの本を読んでいるらしい。 沈黙が続き……先に耐えられなくなったのは私のほうだった。 「帰ろうか?」 「え、なんで?」 質問に質問で帰すのは感心しない、と言いかけてやめた。 「一人になりたくてここに来たんじゃないの?」 元々そう元気な性質ではなかった。一日中周囲がアレでは、うんざりもしたかもしれない。 「ん。まあそうだけど……アイツらもちょっとは静かにできないかな」 「はは、皆桜田君の事が好きなんだよ」 こんな風な軽い会話を楽しみながら、少し胸が傷んだ。 ここにいていいのは、私じゃあないんじゃないかと。 「見つけたわよぉ、ジュン」 そんな静かで、胸苦しくも心地よい空間を壊した一言。 水銀燈が、腕を組んでこちらを見ていた。 「げ、もう見つかったのかよ……」 「どうして逃げるのよぉ」 急に騒がしくなる図書室。ああ、嫌だなあ。 この時間が壊されてしまった事と、それを嫌だと思う自分自身。 きっとすぐに、他の皆もここに集まってくる事だろう。 「いいじゃなぁい、それとも私のこと嫌い?」 「いや、き、嫌いじゃないけど」 しどろもどろになる彼を見ているのが辛かった。 わかっている。悪いのは彼じゃあない。無論水銀燈でもない。 「それじゃあ、私は帰るね」 荷物を鞄に仕舞い、席を立つ。振り向きたくなかった。 これ以上、見せ付けられたらどうなってしまうかわからない。 「二人とも、図書室では静かにしてね」 なのに、思わず語気を強めてそんな風に叱ってしまった。 ああ嫌だ。これじゃあ自分の鬱憤を晴らしているようだ。 「あ、柏葉……悪い。また明日な」 「……ふぅん。また明日ね、柏葉さぁん」 今日は、疲れた。自己嫌悪で疲労するなんて馬鹿馬鹿しい。 素振りをして、シャワーを浴びて、無駄な思考を殺ぎ落とす。 落ち着いて、いつも通り、明日からまた学校に…… ピンポーン 閉じようとした意識を覚醒させるように、呼び鈴がなった。 電気もつけっぱなしなのに居留守を使うわけにもいくまい。 仕方なく玄関を開けた先、意外な人物が立っていた。 「こんばんわぁ~」 「……水銀燈、さん?」 「呼び捨てでいいわよぉ~」 そんな風に楽しそうに笑う――何か企んでいそうな顔だ。 「ジュンに家を聞いたの。上がらせてもらっていいかしらぁ?」 別段仲がいいわけでもないのに、少々厚かましいとは思った。 だが断る事もできず、どうぞと部屋へと彼女を上げた。 「えっと、何か用事でもあった?」 興味深そうに部屋を見て回る水銀燈に、こちらから切り出した。 「ん~?そうねぇ……違ったら申し訳ないんだけど」 ニヤリと、全てを見透かすように水銀燈が嗤った。 「アナタ、ジュンの事が好きなんじゃない?」 ――一瞬、意識が凍りついたかと思った。 機能回復→激しい動揺。エ、ナニイッテルノ? 「な、なななななななな何を言っているのかな水銀燈サン?」 「……ビンゴ。予想通りだったようね。でもそこまでうろたえなくても」 クスクスと笑っているところを見ると、確信に近いカマかけだったらしい。 「い、イヤ、ソンナコトナイデスヨー?トクニドウデモイイデスヨー」 非常に苦しい言い訳だと我ながら思う。 それに、何かを言うたびに水銀燈は笑うから逆効果なのだ。 「うふふ、おばかさぁん。私の目を欺けると思ってぇ?」 「……完敗です。出来れば誰にも言わないでください」 未だに平静を保てない。顔が真っ赤になっていることだろう。 「まあここまで来たら馴れ初めからその他色々話しちゃいなさぁい」 黙秘するだけ無駄だろう。完全に水銀燈が一枚上手だ。 隠し立てすることも出来ず、私は訥々と秘めた想いを語りはじめた…… …… 「根が深いわね……まあ仕方ないのかも」 話し終えた私に、顎を手に当て唸りながら水銀燈が言った。 「たまにジュンと遊んでると凄い視線を感じてたのよねぇ」 「……お恥ずかしい限りです」 どうやら水銀燈には気付かれていたらしい。ああ、嫌だ。 「――まあ、いいわ。ここまで聞いてしまったからには」 「からには?」 急に立ち上がった水銀燈――ちょっと驚いて引いた――が、指差して。 「アナタの望み、私が叶えるわ」 「……結構です」 即答した。 「なんでよぉ!!」 いや、怒られても…… 「まさか、遠くから見ていられればいいのとか言わないわよねぇ」 「……それも少し。でも、私は多分そういうの……」 「ああ、もう!!ウジウジしない!!」 ウジウジしていたら怒られた。どうなってるんだろう…… 「駄目なのはアナタのその性格。折角可愛いんだからどうにかなさい」 「……かわ、いい?私が?」 可愛いだなんて、はじめて言われた気がする。 それも、こんな特上の美少女に……お世辞でも嬉しかった。 「その……あ、ありがとう」 「……ッ。か、可愛いわぁ。一瞬お持ち帰りした、じゃなくて」 コホンと一つ咳払い。真面目な顔をしてまた水銀燈が話し始める。 「見てられないのよ。アナタみたいなの。だから、手伝わせて頂戴」 心の中で、負けず嫌いの自分が小さな声で何か囁いた。 「……うん、ありがとう水銀燈。私、やってみる」 小さな小さな決意の焔を瞳に宿し、私は決心した。 ネガティブな巴を強制する為、水銀燈の特訓が始まった。 素直になれるように、可愛く見えるように、言いたいことを言えるように。 水銀燈のそう長くはなく、厳しい特訓。 これを終えれば、見違えるように彼女はステキになれる…… だが、そうはいかなかった。 「……ご、ごめんね水銀燈」 「ちょっと想定外だったわぁ……まさかここまでとは」 落ち込む私をいいのと慰めるが、水銀燈にも心労が見えた。 水銀燈はこんな私にここまで本当に良くしてくれた。 少しだけでも、改善の兆しは自分でも見えてきたと思う。 最近、桜田君とも前よりよく話すようになった。 「まあ、性格なんて簡単に変わるもんじゃないわぁ」 それに、水銀燈と仲良くなれたのが、少し嬉しかった。 「……ありがとう、水銀燈」 心の底からの感謝の気持ち。優しくしてくれて、ありがとう。 「いいのよぉ。私が好きでやったことなんだから」 こんな出来の悪い生徒をここまで導いてくれた。 「まあこれ以上やっても仕方ないし、言っちゃいましょうか」 「何を?」 「告白」 ……what s? 「無理です。やれません」 即座にギブアップした。 「……そういう所は変わらないわねぇ」 やれやれと、水銀燈があきれ返っていた。 でも、出来ないものは出来ない。 今を壊すのが嫌だ。私はこのままで十分幸せだった。 「巴、こんな言葉があるわ。やってやれないことはない!!」 「……水銀燈、それ一か八かとか当たって砕けろって言わない?」 「言わないわ。それに、言わなきゃ何も始まらないのよ」 痛い。言葉がひとつひとつ胸に突き刺さる。 ここまで来て臆病な私が、不様で痛々しい。 「……アナタが嫌なら、私が貰っちゃうわよ?」 「それは……駄目」 挑発するように……いや、実際それは挑発に過ぎないのだろう。 暫く付き合ってきてわかった。水銀燈の桜田君に対する想いは、私とは違う。 「嫌でしょ?好きなんでしょ?……巴なら、大丈夫よ」 「水銀燈……うん。まだ迷ってるけど、私」 みなまで言わないでも良かった。水銀燈は笑っていた。 後日放課後、図書室の奥で私は彼が来るのを待っていた。 手に携えるは、水銀燈の作ってくれた告白用の台本。 使うかどうかは、私に委ねると彼女は言った。 「はぁ……」 未だ迷っている。未だ恐れている。 この後の事を、これを使ってもいいものなのかと。 明確な答えは出てこない。そもそも、そんなものありはしない。 「あ、柏葉」 「……桜田、君」 彼が、来てしまった。心臓が高鳴る。 心の奥底、弱い私が悲鳴を上げる。もう駄目、無理と。 「桜田君……話、があるの」 弱い心を、紙と一緒に握り潰した。脳裏に浮かぶは水銀燈の声。 弱い私の後ろから、負けず嫌いの小さな私と、新しい少し強い私。 二人出てきて、小さな声で「頑張れ」と言ってくれた。 ――だから、もう迷わない。 「桜田君。私、桜田君のことが好きです」 「えっ?」 言えた。もう、言ってしまったなんて思わない。 驚いた表情の彼を見て、私は少しだけ笑っていた。 「……あの、返事は少し考えさせてくれないかな」 一瞬にも永遠にも感じられた沈黙を、彼がそう断ち切った。 「……うん。私、待ってるか」 「その必要はないわよぉ」 私の言葉を途中で止めた、聞き覚えのある声。 そしてその主が、物陰から姿を現した。 「す、水銀燈!!お前何やって」 「それはこっちの台詞ねぇ。待たせてですってぇ?」 あ、水銀燈怒ってる。何故かはわからないけど、そう見えた。 「男の待ってくださいなんて時間稼ぎか断る台詞考えるかよ」 反論しようとする彼に、厳しく水銀燈が言った。 「……ねぇ、ジュン。彼女はずっと待ってたのよ。わかる?」 今度は優しい声で、諭すように。――彼が、顔を上げた。 「ああ、そうだな。悪かったよ柏葉」 「……」 「柏葉……僕も、好きだ」 脳内で、その言葉がリフレインした。何度も、何度も。 嬉しい想いと、信じられない気持ちと、色々が綯い交ぜになって。 うじうじしていた自分がバカみたいだった。 ――いや、あの自分がいたからこそ、今の自分がいる。 水銀燈とも友達になれたのだから、アレも悪くはなかった。 「あ、ありがとう……さくら……ジュン君」 「さあ、告白したら次は何するかわかるわよねぇ」 「……何って?」 意地悪な、いや心底楽しそうな顔の水銀燈が 「キスでしょ?」 そんな、とんでもないことを口にした。 「……魚?」 「そんな古典的なギャグはいいわぁ。所謂接吻ね」 言葉を理解し、真っ赤になった。桜田君も顔が赤い。 「そ、その……ちょっと早いんじゃないかな?」 「そんなことないわぁ。もっとイっちゃってもいいくらいよぉ」 そんな風に完全に他人事モードで笑う水銀燈。 が、当の本人である私たちは躊躇い、一歩を踏み出せない。 じれったくなったのか、水銀燈が一歩先に踏み出した。 「もう、私邪魔ぁ?さっさとヤっちゃいなさいよぉ」 キャッキャと嬉しそうに水銀燈が勢いで、彼の背中を衝いた。 近づいてくる身体。反応できない。いや、しなかったのかも。 「あ……」 彼の唇が、私の額に触れていた。 「……あ、あ……」 キスされた。ジュン君に。キスされた。 唇が私のおでこに温かくて柔らかくて湿っていてあれ? 「ッ!!し、失礼しました!!」 脱兎の如く、私は駆け足で図書室を出て行った。 まともに思考が働かず、本能だけで逃げ出した。 「ああ、待って柏葉!!」 追い縋ろうとする彼の言葉がどんどん小さくなっていくのがわかった。 恥ずかしくて、ワケがわからなくて……それが、とても嬉しくて。 「前途多難ねぇ……まあ、とりあえずこんなとこかしらぁ」 一人取り残された水銀燈が嗤う。 結果は最初から見えていた。水銀燈にはわかっていた。 あれ程わかりにくいようでわかりやすい好き同士も珍しい。 少し惜しかったかもしれないとは思いつつ、概ね彼女は満足していた。 新しい友人の幸せを願い、心の中で頑張れと背中を押した。 「二人ともぉ。図書室では静かにね、おバカさぁん」 さくらだくんとともえちゃん- END
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「Panasonic 光美容器」を使用した所、1カ月で効果が現れ、処理の苦が減りました。 原寸画像はこちらです。 更に拡大! 衣装「A TCollection マイ☆チアガール 赤×白 コスチューム レディース Mサイズ」 原寸画像 ASINが有効ではありません。 ↑click here
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ぬるいじめ というか、お兄さん自身は苛めてません。 ゆっくりの生態は自分設定です。 ある家にお兄さんが住んでいました。 お兄さんはまりさと犬を飼って平凡に生活していました。 さて、新年になりはや一月も過ぎた頃のこと。唐突にお兄さんはもちを食べることにした。 それを目ざとく見つけたまりさが自分も食べたいと頼んできました。 「うぅん……もう残り少ないからなぁ」 「おにいさん、まりさはすこしでいいからまりさもおもちをたべたいよ!!」 「そうか……残り10個だからまりさには2個あげよう」 「わぁぁい!」 8個も食うと太るますよお兄さん。 それはさておきお兄さんは餅を焼き、まりさと一緒に食べることにしました。 「いただきます」 「ゆっくりいただきます!」 食べ始めて間もなく、がっついていたまりさの顔色がどんどん悪くなっていきました。。 「ゆがっ!?」 「どうしたまりさ!?」 「い、いぎが……」 「だから慌てて食べるなといったのに!急いで食べた結果がそれだよ!」 「ゆぅぅぅぅ……」 どうやら息は少しできるみたいです。 とは言ったもののこのままではまりさが死んでしまう。隣に住んでいる友達を呼んで、どうするべきかを話し合うことにしました。 えらく悠長ですね。 「掃除機は?」 「ダメだ、以前それやったら餡子吸い取って大変だったらしい」 「叩いて吐き出させる」 「それもやっぱり餡子が出たそうだ」 「もういっそ手を突っ込んで……」 「餅どころか中枢抉り取りかねんぞそれ……」 「ば、ばやぐだじゅげで……」 まりさの声が聞こえて、ふとお兄さんはある結論に至ったみたいです。 「なぁ、まりさ……お前喉ってどこにあるんだ?」 その言葉にまりさは目を見開き、 「ゆぁっ!? そ、そーいえばそーだったよ!!」 今までの苦しみっぷりは何処へやら、スッキリした顔になりました。 「全くはた迷惑な………」 ゆっくりは思い込みの激しい生物である、と幻想郷の学者さん達は報告しています。 餅を慌てて食べると喉が詰まる、と聞けばそうなるし、 子供の産み方などもその地域によって変わる。平和な地域ではすりすりが普通なのに対し、 人里に近いところではぺにまむ、となっている、という統計も出ている。 極端な話ではうーぱっくが赤ちゃんを連れて来るんだよ、と群れに広めたところ、 本当にうーぱっくが赤ちゃんゆっくりを連れてきた、という話も報告されているそうです。 いやホントゆっくりという生物は理不尽が体を持ったような生物ですね。 「で、でもほんとにくるしかったんだよ?」 「うん、それはわかるよ。顔色凄く悪そうだったからね、でもお兄さんが聞いてそういえばそうだと思ったら治ったろ?」 「そうだね!ゆゆっ!お、おっきないぬさん、こ、ころがさないでね!!ゆっくりできないよ!」 今の騒ぎで起きた犬のコロにまりさはころがされているようです。 「ははは、コロ。程ほどにしてあげてね!」 「ひゃんひゃん」 いつもはお兄さんも止めるのですが今日はまりさのせいで少し慌てたので少しお仕置きです。 「べ、べがばわるぅぅぅぅぅ!!」 いやぁ、今日も寒いですね。 後書き ヌル虐めってレベルじゃないですね、これ。ですが、ゆっくりにとってころがされ続けるってのも結構きついかなぁ、と思ってしまったり。 スレで募集した手前これからはパロ饅(もしくはパロマン)と名乗ろうか、と思います。 ぱくまんだったらゲ○ムになるところでしたね。 せんとうすぃー2 せんとうすぃー キノコのないドス れえざー ゆっくりこうないえん2 ゆっくりこうないえん ゆ虐 小ねた 食べ物の恨みは・・・・・・ やってみよう何でも実験 罠 やってみよう何でも実験 ゆっくりと現代 ドスに纏わる二、三の話 fuku3313.txt 小ネタ 中立な話 小ネタとちぇん あ このSSに感想を付ける
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世はまこと遊技である 5KB 観察 小ネタ 希少種 自然界 人間なし ノーコメント ・20回目 ・よっ! 姐さん! です。 ・タイトルはノリです。 ・虐めません。 ・ていうかSSじゃない。 ・ヨロシクオネガイシマス 森に住む野生のゆっくりの群れの間では、ある噂が流行っていた。 森の奥深く。大きい丘にくりぬかれたように存在する横穴。そこに、変わったゆっくりが住んでいるという噂。 そのゆっくりは色素が薄い金髪が地面まで垂れるほど長く、その髪を掻き分けるように額に黄色い星が表面に浮かぶ赤く一本角が生えているという。 そのゆっくりは、不敵な笑みを浮かべながら横穴にやってきたゆっくりに言うらしい。 「しょうぶでかてたらなんでもゆっくりさせようじゃないか」 つまり、自分が負けたら何でも言うことを聞く。そう言って、勝負を持ちかけてくるのだ。 その勝負とは様々であり、 あるれいむは、丸い木の実をどれだけ壁に打ち返し続けるか。 あるまりさは、どちらの体当たりがより強いか。 あるありすは、どれだけ落ち葉を集められるか。 あるちぇんは、走ったらどっちが早いか。 あるみょんは、花をより綺麗に刈り取れるか。 あるぱちゅりーは、どれだけ暗い横穴に引き篭もれるか。 と言うように、横穴にやってきたゆっくりの種類とそのゆっくりの気分次第で決められていた。 何故、そのような話が広まったかというと。 勝負をしに行ったゆっくり全部が、惨敗して群れに帰ってきたからだ。 曰く、そのゆっくりは胡桃を一歩も動かずに延々打っていた。 曰く、そのゆっくりは自分よりも小さいはずなのに体当たりの衝撃が、ドス並みだった。 曰く、そのゆっくりは自分が3枚の落ち葉を拾ってきたときには相手がたくさんたくさんたくさん枚集めていた。 曰く、そのゆっくりは合図の木の葉が落ちた瞬間、すぐに見えなくなった。 曰く、そのゆっくりは花を刈り取るというよりも、束にして生きたまま引っこ抜いていた。 曰く、そのゆっくりは暗闇でも平然とゆっくりしていた。 そのゆっくりには、誰も叶わない。というのは群れ中のゆっくりの見解だった。 それでも、横穴へ赴くゆっくりは後を絶たない。 その理由は三つ。 一つ目は、変なゆっくりは群れの誰よりも美しかった。という夢敗れたゆっくり達の証言があったこと。 美しい番を持つことはステータスであり、自分自身がゆっくり出来るからだ。 特に、自立したての若いゆっくり達の横穴への往来によって群れには、独身のゆっくり達が増加している傾向が強い。 二つ目は、そのゆっくりのゆっくりとしてのスペックが高く、番にすれば将来は健康で頑丈な子供が出来るという展望があるからだ。 死にやすい野生ゆっくりにとっては、基本スペックが高い家族を作るのは群れの中でも発言権を多く得ることも出来る。 三つ目は、そのゆっくりがいつも飲んでいるという赤い杯。 その杯にはいつも、並々と透明に輝く液体が入っていて、甘い匂いが漂うという。そのいつも甘いものがある杯を自分の物にしようと躍起になるゆっくりは多い。 この三つの理由のうち、少なくとも一つ当てはまるゆっくりは今日も懲りずに横穴に向かうのだった。 「れいむはれいむだよ! きょうこそはゆっくりしていってね!!!」 暗い横穴の中。観念しろ、というニュアンスでれいむが目の前のゆっくりに宣言する。 「このまえ、はっぱスィーでまけたれいむかい?」 引っ切り無しに来るゆっくり達を全て覚えているのか、ゆっくりゆうぎは面白い物を見たというような顔をしている。 たいてい勝負したゆっくりは、一度でも諦めて意気消沈するので、二度目の挑戦をしにくるほどバイタリティのあるゆっくりが珍しいのだろう。 「そうだよ! きょうこそかってゆっくりさせてもらうよ!」 れいむは、ちらちらとゆうぎの後ろにある杯を見ている。 ゆうぎは、そのあからさまな視線を気にせずに不敵に微笑む。 「りかいしたよ。しょうぶでかったらゆっくりさせよう」 ゆうぎが今回はどんな勝負をしようか、目を瞑りながら考える。 「ゆっくりしないではやくかんがえてね。れいむまてないよっ!」 もみ上げでシャドウボクシングまがいのことをするれいむ。実に、うざい。主に、しゅッしゅッって口で言っているのがうざい。 しばらくゆうぎは考えていたが、目を開いて後ろの杯に振り返る。 「このさかずきをのみほしたほうがかちにしようそうしよう。いいかい?」 問いかけるゆうぎに、れいむは勝ちを確信したように力強く頷く。 「ゆっくりりかいしたよ!」 ゆうぎとれいむの目の前には、自分達の身の丈の倍ある大きさの杯がある。 その両端に口を添えて、準備は万端。 「1、2、3、でのみくらべだ!」 「ゆふふ・・・。れいむがかつよ!」 ニヤニヤ笑うれいむを同じくニヤニヤ笑いで見返しながらゆうぎが、カウントを始める。 「1・・・2・・・3!!!」 「がーぼがーぼ! がーぼがーぼ!」 勢いよく合図をした割に、黙々と飲むゆうぎに対して、れいむはハイスピードで液体を飲み干してゆく。 それでも、盃に満たされた液体は一向に減ることがない。 「がーぼがーぼがー・・・ぽ。かーぽかーぽ・・・」 最初に、ハイスピードで飛ばしすぎたれいむは、徐々にペースが落ちていく。 一向に、黙々と飲み続けるゆうぎを他所にものの数分で、 「ごーくごーく・・・ゅぷうっ・・・もうぶりいいいぃぃ! ぼうぢガえぶホっ」 れいむは、パンパンになった体を地面に重く転がして、顔赤くしたり青くしたりしてそのうち気絶してしまった。 「なさけないねぇ。さいきんのゆっくりは」 ゆうぎは、そんなれいむを見て、失笑をこぼしつつ、ちびちびと、杯に満たされた液体。 自分の排泄物である炭酸水を飲み続ける。 炭酸水は、ゆっくりにとってはアルコールに等しく、ゆうぎやすいかのような種類でない限り、コップ一杯で中毒死してしまうのだ。 ゆうぎは、自分の炭酸水を飲むことで半永久的に狩りをしなくて済む。これが、獲物も何もない横穴で生きられる理由である。 彼女にとっては、食事や生活より、他のゆっくりと勝負を出来ることがゆっくりできることなのだ。 数時間後、ゆうぎが汲んできて口移しで飲ませた水のおかげで、炭酸水を中和されたれいむは、死ぬことなくとぼとぼ自分の巣へ帰っていった。 それを満足げに見てから、ゆうぎは、石を加えて穴の壁に印をつける。 その壁には、今まで勝った印である、縦線が幾本も存在していた。 今日もまた、彼女に勝ち星が上がった。 明日もまた、彼女は勝ち星をあげだろう。 アトガキ ということで、ゆうぎでした。特に言うことはありません。 目指せ。地霊殿ゆっくり化。 設定とかは適当なんでツッコミどころしかありません。ご了承ください。 ご読了ありがとうございました。 やまめあき(仮) 【妄想で書いたもの】 かり ・ふたば系ゆっくりいじめ 963 ト● ・ふたば系ゆっくりいじめ 990 くちばしにチェリー ・ふたば系ゆっくりいじめ 1000 デスクトップガジェット ・ふたば系ゆっくりいじめ 1018 ゆっくりつくーる ・ふたば系ゆっくりいじめ 1054 夢想天生 ・ふたば系ゆっくりいじめ 1064 スペクタクルスパイダーウーマン ・ふたば系ゆっくりいじめ 1091 つるべおとし ・ふたば系ゆっくりいじめ 1118 ゆっくりのおもちゃ ・ふたば系ゆっくりいじめ 1123 いまじん ・ふたば系ゆっくりいじめ 1142 スポイラー ・ふたば系ゆっくりいじめ 1163 ラブドール ・ふたば系ゆっくりいじめ 1172 益虫? 害虫? ・ふたば系ゆっくりいじめ 1189 スィークリング ・ふたば系ゆっくりいじめ 1214 てゐ! ・ふたば系ゆっくりいじめ 1227 ゆっくりは生首饅頭の夢を見るか? ・ふたば系ゆっくりいじめ 1235 箱、無音、窓辺にて ・ふたば系ゆっくりいじめ 1261 世はまこと遊技である どろわ ・つんつんつんつくつんつくつんつん ぬえ ・山女って可愛いよね ・女はつらいよ トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 俺と勝負だゆうぎぃぃぃぃぃぃ!!飲み比べで勝負だ飲ませてくださいぃぃぃぃぃぃ!!! -- 2013-03-03 23 53 41 飲尿健康法wwwwwwwwwwww -- 2012-09-04 14 47 21 しーしー飲むなwwせめてぺにぺ☆(゜o(○=(゜ο゜)o -- 2012-07-26 14 36 26 ほんまに設定は適当やなwwふつーはしーしー飲まないだろうしなwwww -- 2012-06-25 20 32 13 胴付きになったら....スカトロさんはゆっくりできないよ -- 2010-07-13 09 48 17
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妊娠過程&食葬 9KB これは、餡小話から消えてしまった、過去作「anko041 妊娠過程」と「anko042 食葬」を一部修正して、一つのファイルにまとめた物です。 妊娠過程 すりっ……すりっ……すりすりすりすりずりずりずりずりずずずずずずずず…… ぬっちゃぬっちゃ……ぬっぷぬっぷ…… ぱんぱんぱん!ぱちんぱちんばちん! すぱんすぱんすぱんすぱん!すぱぱぱぱぱぱぱぱ…… 「「ゆっがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! ずっぎりぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃひひひぃぃぃぃ!!!」」 今、ゆっくりまりさとゆっくりれいむが同時に果てた。 交尾の終了と共に、すぐれいむの腹が膨れ始める。胎生妊娠のようだ。 父親役であるまりさが絶頂に達し、陰茎から精子を放出した瞬間、何千何万もの因子は直ちに母れいむの餡子と反応し、その全てが赤ゆっくりとなる。 つまり、今この瞬間、母れいむの胎内には何万匹もの極小の子供達が入っているのである。 彼女達は、母親の餡子をクッション代わりにして、気持ち良さそうに眠っている。 「れいむににた、おうたの上手な子がうまれるといいのぜ!」 「まりさみたいに、げん気でかりのじょうずな赤ちゃんがうまれるとゆっくりできるよ!」 今父と母になった二匹は、そう言い合ってゆっくりと過ごし、親愛のすりすりをして眠った。 「ゆぅ……おかーさんのなかあったかいね……」 「そうだね……あったかくてゆっくりできるよ……」 両親がすっかりいびきを立てて眠りに落ちた頃、胎内の赤ゆっくり達は目を覚ました。 ぎゅうぎゅうに押し込められて辺りは真っ暗、隣の姉妹の姿すら見えない状況だが、彼女達は泣いたりしない。実にゆっくりとしている。 何故なら、自分のすぐ身近に母親の体温を感じられるから。 姉妹の肌がもっちりとしていて気持ちが良いから。 しかし、おそらくゆん生の中で最初で最後の実にゆっくりとした瞬間なのに、彼女達は「ゆっくりしていってね!」とは言わない。 何故なら、最初の「ゆっくりしていってね!」は産んでくれた両親に言うと決めているから。 胎内から飛び出したら、精一杯大きな声でおかーさんとおとーさんにあいさつをしよう。 そう考えると、赤ゆっくり達から自然と笑みがこぼれるのだった。 母れいむが妊娠してから三日が経った。 「きょうは、れいむの大すきなお花さんだよ!」 「虫さんをいっぱいたべて、えいようをつけてね!」 と、父まりさはいつも以上に狩りを頑張って、ごちそうを奮発してれいむにあげていた。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!」 母れいむは満面の笑みでそれに応える。 しかし、その栄養満点な食べ物が、胎内の子供達をピンチに陥れていた。 「ゆゆ!?おかあさんのなかがせまくなってきているよ!」 栄養がたっぷりと入っている食べ物ばかりを食べていたせいで、母れいむの体内の餡子が増えてしまったのだ。 それによって、赤ゆっくり達のスペースが狭まっていく。 そして、それに追い討ちをかけるかのように。 「おなかすいたよー!」 いくら全く動かないといっても、意識を持ち始めてから三日も食事をしないとなると、さすがに辛くなる。 しかし、周りには食べるものがない。 栄養が取れなくて、赤ゆっくり達の体が弱くなる。 更に時間は過ぎ、母親の餡子は更に外から圧迫してくる。 食べ物が無いから更に体が弱くなる。 そして、臨界点を超えた瞬間。 「ゆぶべ!!!」 赤ゆっくり達の塊の中心に居た一匹が潰れた。 それを皮切りに、中心に近い赤ゆっくりから次々と潰れていく。 「ゆばぁ!」 「ゆぶぶ!」 「ゆべし!」 「もっとゆっ……ゆあばぁ!」 潰れた姉妹の隣に居た子ゆっくりの顔に、生暖かい液体が飛び散る。 それは母親のぱさぱさしてまずい餡子とは違う、もっとみずみずしくて、ねっとりとした餡子。 彼女達は顔に付いた汚れを落とそうと、それを舌で舐めとる。 「ぺーろぺーろ……し、し、し……しあわせぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 真っ暗な空間なので、それが何であるかは彼女達には分からない。 それどころか、自分の隣にさっきまで居た姉妹が、圧力で潰れて死んでしまった事にすら気付かない。 しかし、単純な餡子脳の更に出来損ないで出来ている、彼女達赤ゆっくりの思考で、ある事実が理解できた。 ――自分の周りにはあまあまがある。 こうなるともう止めることは出来ない。 空腹と圧死の恐怖から、頭の回転が止まってしまった赤ゆっくりにとっては、まさに起死回生の打開策である。 美味しい物をお腹一杯食べられる、さらに空間が開いてゆっくりできる、一石二鳥。 そうと決まれば即行動。 姉妹の血肉を舐め取った赤ゆっくり達は、潰れた姉妹とは反対側の赤ゆっくり達を食べ始める。 「おねぇちゃんやめてぇぇぇぇぇ!」 「でいぶおいしくないよぉぉぉぉぉ!」 「どぼじてこんなことするのぉぉぉぉぉ!?」 「もっとゆっくりしたいよぉぉぉぉぉ!」 阿鼻叫喚地獄絵図。 この時点で後手に回った赤ゆっくりは、確実にその短すぎるゆん生を終える。 何故なら、最初に食べ始めた赤ゆっくりは既に姉妹の餡子を取り込んで、食べた分だけ体積大きくなっている。 その上、食べていない方はほぼ餓死寸前で、立ち向かう気力も逃げる体力もない。 そして、そもそも動き回るスペースがない。 姉妹を食べ回った一部の赤ゆっくり達は、五分程姉妹の踊り食いを楽しみお腹が一杯になった頃、ようやく眠りについた。 「ゆっ!おなかの中で赤ちゃんがうごいたよ!」 「それはげん気なしょうこなのぜ!きっと、とってもゆっくりした赤ちゃんが生まれるのぜ!」 胎内の惨状を知らない両親は、そう間抜けな声をあげた。 大きな赤ゆっくりは、お腹が空いたらまた周りの赤ゆっくりを食べ始める。 その姿にもうためらいは無い。 お腹一杯になったら寝る。 小さな赤ゆっくりはひたすら恐怖に震える。 そんな胎内の生活が、母れいむが産気づくまで続く。 「ゆふぅぅぅぅぅ!!!ゆふぅぅぅぅぅ!!!あかちゃんがうばれるぅぅぅぅぅ!!!」 「ゆっ!れいむ!がんばるんだぜ!!!ゆっ、ゆっ、ふぅーするんだぜ!」 遂に出産の時が近付いた。 母れいむは近所のぱちゅりーから聞いた「ラマーズ法」をしながら必死の形相で踏ん張る。 父まりさは赤ゆっくりが飛び出しても大丈夫なように、母れいむの下に、命よりも大事な帽子を置き、更にそれが汚れるのも構わずに、クッションになる枯れ葉や土を乗せる。 「ゆぐぅぅぅぅぅ!!!うば、うば……うばれるぅぅぅぅぅ!!!」 すぽーん! 赤ゆっくりは勢い良く飛び、父まりさが敷いたクッションの上に落ちた。 赤いリボン、赤れいむである。 いくらクッションがあったとはいえ、とてつもない衝撃でぶつかったので、赤れいむは痛みでしばらく起き上がることが出来ない。 この無駄とも思える出産時の勢いは、母親の胎内で起こった惨劇、忌々しい共食いの記憶を忘れさせるためのものではないかと、最近は言われている。 「ゆぐぐぅぅぅぅぅ!!!またうばれるぅぅぅぅぅ!!!」 産道はまだ閉じず、そこからまりさ種特有のふてぶてしい顔を覗かせている。 父まりさは急いで、まだ痛みに震えている赤れいむを脇にどかし、赤まりさ射出に備えている。 すぽぽーん! 最後の一匹だからだろうか、最初の赤れいむよりも勢い良く飛び出し、同じくクッションの上に落ちた。 赤まりさは痛みに震えて白目を向いている。 姉である赤れいむは、痛みが既に引いたみたいで、心配そうに妹を見つめている。 「まりさだいじょーぶ?ぺーろぺーろするから、がんばってね!」 早くもお姉さんらしい行動をするれいむ。父まりさはそれを愛しい目で見つめる。 やがて赤まりさの震えが止まり、残りの家族の顔がぱっと輝いた。 「「「「ゆっくりしていってね!!!!」」」」 絵 byペットショップあき 食葬 一匹の長老ぱちゅりーが死んだ。 「ぱちゅりーはこのむれの長として、ゆっくりしないでがんばってくれたよ……」 「だから、みんなでそうぎのじゅんびをしてね……」 (むきゅ……みんな……ぱちゅりーはまだ生きてるよ……) 一匹の長老ぱちゅりーが死んだ……ように見えた。 この長老ぱちゅりーは珍しく長生きし、珍しく老衰という死を迎えようとしていた。 老衰はすぐには死ねない。 外側の餡子からゆっくりと機能を停止する。 移動するための下半身の餡子が動かなくなる。 瞼がゆっくりと下り視界が閉ざされる。 そして老化が徐々に中枢餡に到達し、老衰開始時から約半日後、ようやく完全な死を迎える。 通常、長老は他のゆっくりがあまり入ってこない森の奥地に一匹で暮らす。 これは老衰時、他のゆっくりから発見されるのを遅らせるための知恵である。 決して奥の方に引っ込んでいたほうが長老っぽくて格好良いとか、そういう理由ではない。 この長老ぱちゅりーの場合、遅刻常習犯のホームヘルパーありすが珍しく早起きしてしまったため、完全に死ぬ前に発見されてしまった。 このような場合、死ぬ方にとっては大変な不幸である。 何故なら…… 群れの中心にある集会場、葬儀はここで行われた。 「これから食葬をとり行うよ」 集会場の中央にある切り株に登った、長老の側近れいむが開会の宣言をした。 この群れでは長老が死んだ場合、食葬と呼ばれる埋葬が行われる。 文字通り、群れのゆっくり達が死体を食べるという埋葬方法である。 長老ゆっくりの餡子を他のゆっくりが食べる事で、彼女の膨大な知識と豊富な経験を取り込もうとしているのだろう。 「じゃあ、まずはれいむから食べるよ」 側近れいむが背中の皮をひと齧りした。 (むぎゅぅ!むぎゅぎゅぅぅぅぅぅ!) 意識が残っている長老ぱちゅりーは痛みに悶え苦しむ。 しかし、体を動かす事は出来ないので、周りのゆっくり達は誰も気付かない。 「むーしゃ、むーしゃ……」 側近れいむはそれだけを言うと、静かに涙を流した。 それ以降は口に残った皮を完食するまで、ただただ大粒を涙を流し、黙って咀嚼した。 それを見届けた別の側近のまりさが、舌と枝を器用に使って、側近れいむが齧った穴から長老の餡子を取り出した。 そして、葬儀に参加していた群れのゆっくり達に、少しずつ餡子を分けて配る。 (むっぎゅぅぅぅぅぅ!やめてぇぇぇぇぇ!!!ぱちゅりーはまだいぎでるのよぉぉぉぉぉ!!!) 涙を流したいのに、既に瞳は乾いているので、周りのゆっくり達は誰も気付かない。 取り分けられた小さな餡子や皮の欠片を、群れのゆっくり達が食べる。 「むーしゃ……むーしゃ……」 「ままぁ……」 「おかーしゃん……」 彼女達から、思わず赤ちゃん言葉が漏れる。 甘すぎず、苦すぎず、それでいてさっぱりと爽やかな味。 それは、植物型妊娠で生まれたゆっくりにとっては、初めて食べたお母さんの茎の味。 胎生型妊娠で生まれたゆっくりにとっては、初めて食べたお母さんの口から出された餡子ペーストの味。 親も子も等しく分けられ、等しく食べて、等しく涙する。 長老ぱちゅりーの体は殆ど群れゆっくりの腹に収まり、残るは中枢餡のみになった。 ここで、切り株の上に、次期長老となる長老の子のぱちゅりーが上がった。 側近達が枝を組んで作った神輿の上に中枢餡を乗せ、恭しく壇上に上げる。 「むきゅ、次期長老のぱちゅりーが、最後の儀式を行うよ!」 そう言うと、ゆっくりの口には少々大きな中枢餡を、彼女は一口で全て頬張った。 (むっぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!やべろぉぉぉぉぉ!!!ぱちゅりーを食べるなぁぁぁぁぁ!!!) 叫びたいのに、もう口も声帯もないので、周りのゆっくり達は誰も気付かない。 「むーしゃ、むーしゃ……じじじじあわぜぇぇぇぇぇぇ!!!」 生きながら喰われるという恐怖と絶望を味わい、それはとてつもなく甘くなっていた。 そして、次期長老ぱちゅりーは、自分の母親がそんな絶望や痛みを味わいながら死んだという記憶を取り込み、ショックで吐餡して平べったくなった。 既存作 SS 妊娠過程&食葬、 ふたば系ゆっくりいじめ 7 浅瀬 ふたば系ゆっくりいじめ 8 鉄鍋 ふたば系ゆっくりいじめ 17 さとり ふたば系ゆっくりいじめ 19 賽の河原 ふたば系ゆっくりいじめ 24 れいむ死ね ふたば系ゆっくりいじめ 26 役立たず ふたば系ゆっくりいじめ 60 全自動すっきり阻止機 ふたば系ゆっくりいじめ 65 抗議 ふたば系ゆっくりいじめ 80 親離れ ふたば系ゆっくりいじめ 86 ドスの飾りは不名誉の証 ふたば系ゆっくりいじめ 115 DV ふたば系ゆっくりいじめ 158 虐待派不虐待日記 ふたば系ゆっくりいじめ 191 屠殺 ふたば系ゆっくりいじめ 232 降る 絵 ゆっくりSAW、ゆっくりサバイバー、10億分の1のゆっくり 自作SSの挿絵、各種一枚絵 作者:ゲームあき ゲームあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 絶対生まれてきた赤ゆ絶対ゲスやろ。 -- 2018-05-09 20 27 32 ああ、カマキリか カマキリに失礼だな -- 2014-07-31 16 39 34 きもし -- 2012-07-18 20 33 20 最後の最後で・・・・・あーあ、まったく。 -- 2012-01-05 23 55 34 成る程…精子は数が多いからなぁ。 こういう発想もあるのか! -- 2010-10-02 22 29 07 きもくないゆっくりなんてゆっくりじゃない -- 2010-07-23 13 44 00 きもい。おもに挿絵がきもい。 -- 2010-07-15 22 48 33